2018-07

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02:手がかじかんでしまう、その前に

妄想日記の続きになりますが…あの台詞は、
「北斗の拳」でトキがラオウと戦った時の言葉です。
この兄弟喧嘩は実にドラマティックで涙を誘います…!!
しかし外見だけだとトキの方が年上に見えるので、
ラオウが兄という事実に激しく違和感を感じてしまうのですけど;「02:手がかじかんでしまう、その前に」

トールは大きな手でそっと、弟の手を握りしめた。

外に立ち尽くしていたせいで、随分と冷たくなってしまっている。

灰色の空からは止めどなく雪が降り続いていた。

「…大丈夫か?」

声をかけると、ユーゴは黙ったまま頷く。

乾ききらない涙の跡がまだ頬に残っている。

そんな弟を、トールはひどく不憫に思った。

(父上は…厳しすぎる)

2人の父であるカイン=ファクトは、
神官家を束ねる地位に就いているだけあって、
厳格な人物だった。

その長男で、後継者であるトールに厳しいのは
当然の事かもしれない。

(しかし…)

トールは俯いた弟を見ながら思った。

(もっと、優しくしてやっても良いだろうに…)

まだ幼いユーゴにも、父は容赦なく厳しい躾を行った。

ファクト家の息子として恥ずかしくないようにと。

それは仕方のない事かもしれないが…

「ユーゴ」

温もりが伝わるように、小さな手を包み込む。

そして優しくこう告げた。

「今日は、俺と一緒に寝るか」

するとユーゴが顔を上げて、トールを見た。

「…いいの?」

トールは頷きながら答える。

「雪も降っているし、夜は冷えるからな」

温めてやりたい。心も…体も。

この愛しい、たったひとりの弟を。

「…うん」

ユーゴは嬉しそうに顔を綻ばせる。

「ありがとう、兄さん」

薄暗くなった辺りは、一面雪の色に埋め尽くされていた。
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