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2018-09

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2.そういうことは早く言えよ!

選挙、自民党の圧勝でしたねぇ…
まあ分かっていた事ではありますが。
頼むから一般市民に優しい政策を出して下さい…「2.そういうことは早く言えよ!」

トールはひどく落ち込んでいた。

それというのもここ数日、
自分に対する弟の態度が冷たいからだった。

顔を合わせる度に飛んでくる、冷たい視線。

声をかければ返ってくる、素っ気ない返事。

弟の全身から、拒絶の意が感じられた。

これはトールにとって、かなり厳しい状況だった。

弟の事が愛しくてたまらないのだから…

どうしてこうなったのか、頭を抱える日々。

けれども思い当たる事は何一つとしてなかった。

このままでは辛すぎると、ある日トールは意を決した。

せめて理由くらいは知りたい。

でないと心が折れてしまう…

そう思って夜、ユーゴの部屋を訪ねた。

てっきり門前払いされるだろうと思っていたが、
意外にもすんなり受け入れてくれた。

2人でベッドに腰掛ける。

「それで?」

最初に会話の糸口を作ったのはユーゴだった。

「何の用だよ」

トールは少しためらいながら言った。

「…用という程の事でもないんだが」

「じゃあ何なんだ」

「その…、最近お前が、俺を避けているから…」

「…!」

ユーゴが小さく息を呑む。

「理由を、知りたくてだな」

トールはできるだけ真剣な口調で告げた。

「………」

するとユーゴは眉を寄せて、黙り込んでしまった。

「もし俺が何かしてしまったのなら謝る。教えてくれ」

「………」

「正直、お前に冷たくされるのは辛いんだ」

俯く弟に向かって、トールが必死に訴える。

本心を打ち明けるのは、
正直なところ恥ずかしかったが…

「頼む、ユーゴ」

背に腹は代えられない。

「……あんたが…」

兄の懇願を聞いて、ユーゴがぼそりと呟いた。

「あんたが僕に言ったんじゃないか」

「!?え…?」

予想もしない答えだった。

トールは驚きのあまり、目を見開いた。

「まさか…覚えてないのか?」

その反応に、ユーゴが怒りの色を見せる。

「す、すまない…」

しどろもどろになりながらトールが言った。

「まるで覚えがないんだが…」

自分が弟に、そんな事を言うはずがない。

しかしユーゴが嘘をつく訳もない。

トールの頭は混乱を増すばかりだった。

「………」

やがてユーゴは呆れたように溜息をつくと、
淡々と説明を始めた。

事の起こりは、数日前。

2人でソファに座っていた時の事…

ユーゴはなんとなく甘えたい気分になった。

少し肌寒かったせいもある。

そこで隣の兄の側に行き、
ぴったりと体を寄せた。

すると兄は苦笑いを浮かべて、

『あんまり甘えるな』

そうユーゴに告げたのだ。

「!あ…」

途端、トールの脳裏に閃くものがあった。

思い出した。

あの時、トールは確かに弟に告げた。

しかし、そんなつもりではなかった。

完全な誤解だった。

けれど弟にしてみれば、兄から拒絶されたと
感じただろう。

「すまない…!!」

トールは己の迂闊さを激しく後悔した。

「俺は…、俺はあの時…」

事ここに至って、トールは当時の気持ちを暴露する。

「その……」

口にするのはためらわれたが、
言わずにおける状況ではなかった。

「お前を…抱きたいと思っていたんだ」

「…!?」

今度は、ユーゴが驚く番だった。

「ぼ…僕を?」

「す、すまない…しかし、そうだったんだ」

顔を真っ赤にしながらトールが告白する。

あの夜……

何故かは分からない。

分からないが、トールの体はひどく昂ぶっていた。

部屋に戻ったら自分で処理しなくてはと
思っていた矢先…

ユーゴが身を寄せて来たのだ。

弟の体が密着するのを感じた時、
トールは焦った。

理性が吹っ飛ぶ寸前だった。

だが、必死の思いで欲望を抑え込んだ。

こんな一時の衝動から行為に及ぶなど、
動物と変わらないではないか。

大切な弟を、傷つける訳にはいかない。

今は何とか距離を取らなければ…

『あんまり甘えるな』

そういう思いから出た言葉だったのだ。

「………」

兄の本心を聞いたユーゴは、
呆気に取られた。

拒絶どころか、正反対だ。

兄は自分の事を大切に思って、
我慢してくれたのだ。

「……そんな…」

ユーゴは愕然とする。

無理もないとはいえ誤解して、
兄に冷たく当たってしまった。

ずっと兄を傷つけていた。

こうして、理由を教えて欲しいと尋ねてくるまで…

「……っ!」

ユーゴの胸に自責の念が込み上げる。

いたたまれなくなって、
気が付けば大声で叫び出していた。

「そういう事は…、早く言ってくれ!!」
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